らんのものおき

和訳とか、映画の感想とか、舞台の感想とか。

Mozart, l’opéra rock 第一幕(台詞部分のみ和訳)

※これは2010年版収録映像の字幕を訳したものです。その他のバージョンとは台詞が異なる場合があります。

 

(バイオリニスト)
聴こえたか?彼が答えてくれた、彼だよ。ヴォルフガング・アマデウスモーツァルトだ。天の声を音楽によって伝える男。なんという才能だ。たった6歳でコンツェルトを作曲し、11歳でオペラを作曲。世界中を旅して周り、名声を手にした。今、17歳の彼はザルツブルク宮廷楽団の指揮者となり、夢と希望に溢れていた。だが、運命は突然にして変わってしまう。彼の雇い主である大司教が亡くなったのだ。そして、次に権力を手にしたのはコロレドという冷酷な男だった。

【開幕・ザルツブルク
(司祭)
ザルツブルクの皆さん。ジークムント大司教が天に召された。ヒエロニュムス・コロレドが新たに大司教となる。敬意を表したまえ

(コロレド)
レオポルト・モーツァルト、前へ。これは何のつもりだ?君の息子が休暇の許可を求めてきたぞ。君と2人で外国へ演奏の旅に出ると。17歳の自惚れた子供に宮廷での職を与えてやったのだ、こういうことは諦めるべきだろう

(レオポルト)
諦める?そんな!ではどうやって家族を養えと?

(コロレド)
それは君の問題だ

Penser l'impossible (Leopold and Nannerl)

(コロレド)
断る。休暇など認めない。それから、ザルツブルク国立劇場は閉鎖だ。よく聞け小僧、ドイツ語のオペラなんか忘れろ!これからは私の依頼だけに集中するのだ

(モーツァルト)
父さん、もう我慢できない、僕は旅に出る

(レオポルト)
旅に出るだと?そんな不可能だ。コロレドには休暇の依頼を断られてしまった。一緒には行けない

(モーツァルト)
なら一人で行くよ!

(レオポルト)
お前には無理だ!

(ナンネル)
父さん、話を聞いてあげて

(モーツァルト)
これは僕の人生だ!

(アンナ・マリア)
二人共もうやめて!
オポルト、どうしてもと言うなら、私が一緒に行くわ

(レオポルト)
何だと?お前が?今まで一度も旅したことないじゃないか

(アンナ・マリア)
何にでも初めてはあるわ

(ナンネル)
母さんの言う通りよ

(レオポルト)
ヴォルフガング、母さんと一緒に行きなさい。母さんをよろしく頼む、私にとって世界一大切な人だ。
それから、外国で早く仕事を見つけるんだ。忘れるな、職がない音楽家など放浪者と同じだ。ストリートパフォーマーだなんて笑い者だぞ

(モーツァルト)
父さん、ありがとう。ありがとう
きっと期待に応えてみせる。父さんのために世界一のオペラを書いてみせるよ。父さんも誇りに思う!

(部下)
モーツァルトザルツブルクを旅立ちました

(コロレド)
なんだと?あの父親と息子がか?

(部下)
いいえ、息子が母親を連れて旅に出ました

(コロレド)
そうか、それでどこへ向かった?

(部下)
マンハイムへ行くそうです

(コロレド)
ではマンハイムへ行け。陛下に伝えろ、奴に仕事を与えてはならないと。私の要求を断ったあとに他で仕事を見つけるなど許さん!

(部下)
承知致しました。宮廷で一番の音楽家を失いかねませんから。彼の作る音楽は本当に素晴らしい

(コロレド)
くたばってしまえ!あいつの音楽は嫌いだ

【宿屋】
La chanson de l'aubergiste (The Innkeeper)

(客人)
小さな天才がお出ましだ!
ほら、楽譜だ、最後に一曲弾いてくれよ!

(モーツァルト)
分かった!

(アンナ・マリア)
だめよ、ヴォルフガング!もう十分でしょ!

(モーツァルト)
でも母さん、僕のマンハイムでの初めての演奏会だ!お祝いをしなきゃ!

(客人)
そうだ!モーツァルトの音楽よ永遠なれ!

(客人達)
そうだ!

(客人)
なぁ音楽家さんよ、本当はザルツブルクから追い出されたんじゃないのか?

(アンナ・マリア)
何のつもりなの?

(モーツァルト)
そうだ、モーツァルト。コロレドに解雇されたって聞いたぞ

(アンナ・マリア)
追い出されたんじゃない、自分から出てきたのよ

(客人)
本当か?

(モーツァルト)
本当だとも!僕はマンハイムで凄いオペラを作曲するんだ!ドイツ語でね!

(客人)
聞いたか?ドイツ語のオペラだとよ!じゃあフランス語のオペラなんかどうだ?中国語のオペラは?
ここじゃ皆んな耳が肥えてる、良いオペラは皆んなイタリア語って決まってるんだよ

(モーツァルト)
耳が肥えてるなんて笑わせるね、あんた達のルールなんか知ったこっちゃないさ

Le Trublion (Wolfgang Amadeus Mozart)

(客人)
ルールってもんを教えてやるよ

(アンナ・マリア)
息子に手を出さないで!

(客人達)
落ち着け!落ち着け!
警察だ!

【宿屋の外】
(フリドリン)
ブラボー!

(アンナ・マリア)
何?

(フリドリン)
ブラボーと言ったんだ

(アンナ・マリア)
あなた誰なの?

(フリドリン)
私はフリドリン・ウェーバーだ。この町の劇場で写譜家をやってる。
この辺じゃおたくの息子さんが話題になってましてね。
その若い才能は将来有望だ。私に援助させてほしい

(アンナ・マリア)
援助?いったいどんな?

(フリドリン)
そうだな、楽譜の写譜をすべて無料で請け負おう。そして写した楽譜を配布するんだ

(モーツァルト)
ありがとうございます!なんとお礼したら良いか!

(フリドリン)
どうぞ私の家へお越し下さい。もちろんお母さんも。ココアをご用意しましょう。
私の家族をご紹介できるなんて光栄です。ゆっくり仕事の話もできますし

(アンナ・マリア)
それはありがたいですけど...

(フリドリン)
家は教会の裏にあります。お待ちしてますよ、お母さん

(アンナ・マリア)
ヴォルフガング、あの人なんだか信用できないわ

(モーツァルト)
なんでよ!

(アンナ・マリア)
だって、話が上手すぎるもの

(セシリア)
ねえ、どうなったの?

(フリドリン)
ダーリン、ちゃんと言われた通りにやったよ

(セシリア)
うちに来るの?承諾した?

(フリドリン)
ああ来るとも!

(セシリア)
...母親も一緒?

(フリドリン)
まあね。

(セシリア)
母親は連れてこないでって言ったでしょ!計画が台無しになる!本当頼りにならないんだから!

(フリドリン)
奴を丸め込むのは君の役目だろ?

(セシリア)
その通り、もう準備はできてるわ
これ見て

(フリドリン)
招待状か!良い匂いだな

(セシリア)
成功の香りの香水よ!
うちの子が宮廷の演奏会に一週間も出演するの!
「アロイジア・ウェーバープリマドンナ」!

(フリドリン)
そりゃいい!だがまずはモーツァルトを説得しなきゃな。アロイジアのために作曲してもらわないと

(セシリア)
そうね、私達流の歓迎の準備よ!
さあ皆んな!

ウェーバー宅】
(フリドリン)
ようこそ!ようこそ!さぁ入って!
こちらは妻のセシリア

(セシリア)
はじめまして、奥様

(モーツァルト)
...はじめまして!

(セシリア)
あら、そちらはかの有名なモーツァルト!主人からお噂はかねがね。
こちらはうちの娘たち。ゾフィー、ヨゼーファ、それからコンスタンツェ
ほらコンスタンツェ、ご挨拶は!
...ゆっくりくつろいでくださいね。
ゾフィー

(ゾフィー)
はいお母さん!

(セシリア)
ココアをお淹れして!

(アンナ・マリア)
アンナ・マリアです

(セシリア)
アンナ・マリアさんね!
あなたはヴォルフガングね!紅茶はいかが?

(モーツァルト)
いえ、けっこうです

(セシリア)
コンスタンツェ、もうそのくだらない歌はやめてちょうだい!

(アンナ・マリア)
いいえ、素敵な歌ですわ

(セシリア)
やめなさいコンスタンツェ!
...さぁヴォルフガング、あなたは神童だったんですって?
聞いたわよ、両手を後ろに縛られたままでピアノを弾けたとか
モーツァルト、笑う〉

(ゾフィー)
すごい!

(フリドリン)
違うって、目隠しをしたままだよ

(モーツァルト)
奥さん、僕は音楽家だ、手品師じゃない

Bim bam boum (Aloysia)

(セシリア)
ヴォルフガング、うちの娘を紹介するわね、アロイジアよ!

(アロイジア)
父さんに話を聞いたときからずっと会ってみたかったの!

(モーツァルト)
本当に素晴らしい歌でした!その洗練された美しい歌声!

(アロイジア)
そんなに褒めないで、まだまだ学ばなきゃならないことが沢山あるの

(フリドリン)
その通りなんです、アロイジアは宮廷から一週間の演奏会に招かれてまして

(セシリア)
でも曲のレパートリーが少ないんです

(アロイジア)
ねえ、私にレッスンしてくれない?

(モーツァルト)
もちろん!
君のためなら世界一のシンフォニーを書くよ!

(アンナ・マリア)
ヴォルフガング!

(アロイジア)
お父さん、モーツァルトも一緒に演奏会に来れない?

(フリドリン)
そうだな!それならお前の歌も聴いてもらえるし!

(セシリア)
良いアイデアね!どう?奥様

(アンナ・マリア)
でも今はマンハイムを離れられないわ
宮廷での仕事やオペラの作曲はどうするの?

(モーツァルト)
今すぐレッスンをはじめよう!

(アンナ・マリア)
私は宿に帰ります。
お父さんに手紙でこのことを伝えます。お父さんは何て言うでしょうね。触らないで!

(アロイジア)
コンスタンツェ、ちょっとどいてくれない?

(コンスタンツェ)
あら、ごめんなさい

(セシリア)
もう、なんて素晴らしい子なの!もう彼を魅了しちゃってる

(コンスタンツェ)
ああ本当、本当素晴らしい子だよね

(セシリア)
あんたは黙ってなさい!

(フリドリン)
でも彼はちょっと変わってないか?

(セシリア)
そう?きっと緊張してるだけよ。
別にアロイジアと結婚してって頼んだわけじゃないんだから

Ah! Vous dirais-je maman (Constanze)

【アンナ・マリアの宿】
(アンナ・マリア)
愛する夫へ
もう希望は薄れました。宮廷の扉は私達の前で閉ざされ、ヴォルフガングはアロイジア・ウェーバーの虜になってしまいました。もう彼の頭にはアロイジアのことしかありません。
お願いします、もう一度旅の目的を思い出すよう、ヴォルフガングに手紙を書いてください。

(モーツァルト)
母さん!

(アンナ・マリア)
あら、ヴォルフガング。話したいことがあるの

(モーツァルト)
今日はずっとリハーサルだったんだ。アロイジアは本当に素晴らしいよ。
あんな歌声は今まで聴いたことがない

(アンナ・マリア)
ヴォルフガング、話を聞いて!

(モーツァルト)
ああ、聞いてるよ。
明日にはここを出発する!女王に会うんだ!それに
...どうしたの?

(アンナ・マリア)
もうマンハイムに用はないってことね
オペラは断られたし、仕事の契約もできなかった。

(モーツァルト)
断られたの?
...でもアロイジアこそ僕の未来だ!
彼女は僕のミューズで、僕は彼女の詩人なんだ!

(アンナ・マリア)
とうとう自分を見失ったのね

(モーツァルト)
アロイジアのためのアリアを書いたんだ

【宮廷】
(女王)
ブラボー!なんて素晴らしい歌声。2人は最高のペアね、そう思わない?

(セシリア)
何を待ってるの?早く話しに行って!

(フリドリン)
待ってくれセシリア。こんな上流階級の人達の前ではとても...

(女王)
皆さん、演奏の後にはダンスをしましょう。ダンスの時間よ

(フリドリン)
陛下、私はアロイジア・ウェーバーの父親です。どうか推薦をいただきたく...

(女王)
モーツァルトね、こちらに来ていただけない?

(フリドリン)
陛下、聞いていただけませんか、彼女の夢はオペラでして、どうか援助をいただきたく...

(女王)
あなたはドイツ語でオペラを書いているんだとか
教えてくれない?どんな話なの?私のラブストーリー?

(フリドリン)
陛下、どうかお話を...

(セシリア)
せっかくのチャンスだったのに!本当に下手ね!

(フリドリン)
だって話を聞いてくれないんだ!

(セシリア)
うるさいわね、この役立たず!
まったく娘達のためになることの一つもできないんだから!

(フリドリン)
もう!

(セシリア)
フリドリン!戻ってきなさい!フリドリン!

(アロイジア)
私のこと祝ってくれないの?

(コンスタンツェ)
どうするべきか分からなくて

(アロイジア)
どうしたの?

(コンスタンツェ)
2人を見てると落ち着いていられない!
お姉ちゃんは歌姫みたいに堂々としてて、ヴォルフガングは完全に虜になっちゃってるし

(アロイジア)
嫉妬してるの?

(コンスタンツェ)
嫉妬?私が?

(アロイジア)
嫉妬してるでしょ。ヴォルフガングのこと好きなのね

(コンスタンツェ)
私はお姉ちゃんみたいに彼のことをもて遊んでないってだけ!

(アロイジア)
別にもて遊んでるわけじゃない!
一緒に仕事してるだけ!

(コンスタンツェ)
彼のこと利用してるでしょ!
彼は純粋な人なの、彼の音楽みたいに。
でもあんたは違う!

Six pieds sous terre (Constanze and Aloysia)

(モーツァルト)
大成功だよ!

(コンスタンツェ)
ヴォルフガング!おめでとう!

(モーツァルト)
ありがとう!

(セシリア)
教えてちょうだい!

(モーツァルト)
愛しいアロイジア、女王陛下が君の契約を更新してくれたよ
それくらい君の歌声は美しいってことさ!
僕の思った通りだ!

(アロイジア)
ありがとうヴォルフガング、心から感謝するわ

(セシリア)
ねえ、愛よ!簡単なもんでしょ!

(コンスタンツェ)
ヴォルフガング!ヴォルフガング!

(モーツァルト)
母さん、どうしたの?

(アンナ・マリア)
はい、あなたによ

(モーツァルト)
僕に?

(アンナ・マリア)
お父さんからの手紙よ。良い知らせかしら?

J'accuse mon père (Leopold)

(レオポルト)
ヴォルフガング、自分を見失うんじゃない。アロイジアのことは忘れろ。
パリへ旅立つのだ、パリでなら名声と成功を手にできる。
お前の才能を世に知らしめるのだ!
それまでアロイジアの元に戻ってはいけない。ヴォルフガング、私に従うのだ!

(モーツァルト)
アロイジア...
アロイジア、僕は君と離れなくちゃいけない

(アロイジア)
離れる...?

(モーツァルト)
ああ、明日ここを発つ

(アロイジア)
演奏会はどうするの?

(モーツァルト)
分からない、僕なしでやってくれ。

(セシリア)
ヴォルフガング、どうしたの?

(モーツァルト)
マンハイムを離れてパリに行かなきゃならないんだ。

(セシリア)
でもこんな突然?
アロイジアや私達はどうすればいいの?
奥様、どういうことです?

(モーツァルト)
いや、全て僕の問題だ
アロイジア、長くは待たせないよ、ほんの数ヶ月だ。

(アロイジア)
数ヶ月?そんなに待てない、長すぎるわ!
お願い、行かないで!

(フリドリン)
もう全て台無しだ!

(セシリア)
この馬鹿!

(モーツァルト)
アロイジア、僕の父さんの言う通りだ。
このままじゃ駄目なんだ。パリで立派になって帰ってくる。誓うよ。アロイジア、愛してる。
僕のこと忘れないで、さようなら。

(アロイジア)
あんたなんか大嫌い!大嫌い!

【パリ】
Tatoue-moi (Wolfgang Amadeus Mozart)

(アンナ・マリア)
ヴォルフガング...

(モーツァルト)
母さん?...母さん!母さん!起きて!

(アンナ・マリア)
なんだか具合が悪いわ

(モーツァルト)
医者を呼んでくるよ
助けてください!僕の母さんが!倒れてるんです!
お願いです!お金はありませんが必ず払います!本当です!
助けてください!

(アンナ・マリア)
ヴォルフガング、どこなの?
何も見えないわ...

(モーツァルト)
ここにいるよ、母さん、動かないで。
医者を呼んだからね

(アンナ・マリア)
でもお金はどうするの?
何も持ってないのよ

(モーツァルト)
昨日グリム男爵の知り合いからソナタの作曲を依頼されたんだ。
前払いでお金が入るよ。ね、母さん。

(アンナ・マリア)
嘘をつかないで、ヴォルフガング。
彼は何もしてくれないわ。
パリでも扉は閉ざされてるのよ

(モーツァルト)
そんな!

(アンナ・マリア)
ここを離れなさい。お願い、今すぐこの町を離れて。
家へ帰るのよ。お姉さんをよろしくね。

(モーツァルト)
そんなこと言わないでよ。姉さんにはまた会えるでしょ。

(アンナ・マリア)
それから、お父さんの元に戻って。お父さんはあなたを愛してるわ。お父さんに...

(モーツァルト)
母さん、ねぇ母さん、宿に戻ろう。明日にはザルツブルクに戻るからね、約束だよ、母さん。
ねぇ行こう、母さん!母さん!母さん!離して!お願い... お願い...

La mascarade (Orchestra)

(モーツァルト)
アロイジア!アロイジア!
僕のこと覚えてる?ヴォルフガングだよ。ヴォルフガング・モーツァルト

(アロイジア)
ヴォルフガングなの?

(モーツァルト)
ああ!
また会えて嬉しいよ!たった今パリから戻ってきたところなんだ。

(アロイジア)
何なのその服?今度は使用人にでもなったわけ?
もう音楽には興味ないの?

(モーツァルト)
そんなわけないさ!

(アロイジア)
もしかしてそれがパリでは最先端のファッションってこと?

(モーツァルト)
母さんが死んだんだ。これは喪服だよ。

(アロイジア)
それはごめんなさい。お気の毒に。
でも、本当に酷い服よ、着替えたほうがいいわ。
ちゃんとした服を着なきゃ。髪も整えてね

(モーツァルト)
アロイジア、パリにいる間、君のことばかり考えてたよ。
ほら、君のためにアリアを書いたんだ。

(アロイジア)
この数ヶ月色んなことがあったの。
あなたがいない間にオペラに出演したのよ!

(モーツァルト)
オペラに?

(アロイジア)
そうよ、今は最高の音楽に没頭できてるの。

(モーツァルト)
アロイジア、ずっと君の側にいるよ。君のためならなんだってする。
僕と人生を共にしてほしい。結婚してくれ。

(アロイジア)
結婚?...紹介してなかったわね、こちらはヨーゼフ・ランゲ

(ヨーゼフ)
はじめまして

(アロイジア)
私達、婚約してるの。
ザルツブルクへの旅を楽しんで。もしミュンヘンに来ることがあったら連絡してね。
それから、あなたのお父さんによろしく。

(モーツァルト)
皆んな大嫌いだ。
表だけは誠実なふりをして、何もかも見せかけだ。
僕はザルツブルクへ戻る。
だが諦めないぞ、僕の音楽で道を切り拓いてみせる。天への道を!
僕、ヴォルフガング・アマデウスモーツァルトは、辱められ、裏切られても、あなたを迎え入れます。

Je dors sur des roses (Wolfgang Amadeus Mozart)

【閉幕】